コンクリート風のムラをDIYで!塗り方の個性がそのまま味になる珪藻土壁材「MURA PAINT」
15
2026
Jun
おしゃれなカフェやアパレルショップの壁で見かける、絶妙な「ムラ」のあるコンクリート風のデザイン。スタイリッシュで憧れるけれど、自分の家に取り入れるには職人さんにお願いしないと無理だろうと諦めてはいませんか?
建築仕上材メーカーであるフジワラ化学株式会社が開発した「MURA PAINT(ムラペイント)」なら、これまでDIYで作るのが難しかった、コンクリート風の壁を自分の手で実現することができるんです。
実はこの商品、社内の製造・開発・品質管理など各部門の精鋭が集結したプロジェクトから誕生したのだそう。今回は「MURA PAINT」の開発メンバーである髙橋さんにお話をうかがいました。
INDEX
「ムラなく仕上げる」常識を覆す!?「MURA PAINT」の特長

まずは「MURA PAINT(ムラペイント)」がどんな商品なのか、詳しく教えていただけますか?


プロの職人さんでないと難しかったコンクリート風の「ムラ仕上げ」を、DIYで誰でも作れるようにした珪藻土壁材です。これまでの珪藻土壁材は「ムラなく仕上げる」ことが正解とされてきましたが、「MURA PAINT」はあえてその常識を覆した商品です。


コンクリート風の質感の壁、おしゃれなカフェなどでよく見かけますが、自宅で実現するにはコンクリート風の壁紙を貼るしかないと思っていました。「MURA PAINT」を使えば、誰でもコンクリート風に壁を塗ることができるんですか?

そうなんです。名前の通りムラを作るのに特化した商品なので、DIYで簡単にムラ仕上げを実現できます。見た目だけでなく、他の珪藻土壁材と同じ脱臭効果や、結露防止、調湿効果といった高い機能性を備えています。
一般的なビニール壁紙にはない、お部屋の空気を快適にする効果があるのが大きな特長です。

機能性とおしゃれな見た目を兼ね備えているんですね。
今ある壁紙の上から塗っていいんでしょうか?

水を弾くような一般的なビニール壁紙であれば、その上から施工できます。他にも、砂壁・ジュラク壁・センイ壁・しっくいなど、古い塗り壁の上からも施工できるので、新築に塗るというよりは、「長年住んで、壁の汚れや古さが気になってきたから塗り替えたい」というリノベーション目的に最適だと考えています。中古物件を購入した方や、古民家に移住された方が、自分たちの手で空間を新しく作り変えるときにも使ってほしいですね。
※「MURA PAINT」の施工前に、下地処理剤「アクドメール」での下地処理が必要です


古くなってきたお家にはまっさらな壁より、ムラがある壁が合いますね。
でも塗り広げるのも、かっこいいムラを作るのも難しそうに思えます。

一般の方が施工できるよう、ローラーやコテバケで塗り広げられるように作ったので、ご安心ください。それに上手くできるかどうかを悩まなくても大丈夫です。「MURA PAINT」は使う人によってデザインが変わるのが最大の魅力ですから。見本通りきれいに揃える必要はなく、一人ひとりの塗り方の個性がそのまま「味」になります。

塗る人によって違う壁ができるけど、そこがいいということですね。
カラーにこだわった!「MURA PAINT」開発秘話

あえて「ムラ」を売りにする商品を出すというのは、社内でも大きな挑戦だったのではないでしょうか。開発のきっかけを教えてください。

「MURA PAINT」開発のきっかけは、2020年のコロナ禍でした。当時は巣ごもり需要でDIYが爆発的に広まり、弊社の壁材も今までにないほど需要がありました。でも、2022年頃にはその需要も落ち着き、コロナ前と同じ水準に戻ってきました。次の一手を考えなければならない時期に来ていたんです。

そこで「MURA PAINT」の案が出たんですね。

そうなんです。「MURA PAINT」を作るために「Sakuhin(作品)」という社内プロジェクトが立ち上がりました。製造、開発、品質管理といった各部門から約15名の代表者が集まり、1年かけて開発を進めました。
今は家具やインテリアにとてもおしゃれなものが増えていますよね。これまでの壁材は単色が当たり前でしたが、「壁も家具と同じように、それらに合うおしゃれなものにできないか」と考えたのがスタートでした。

壁もインテリアの一部という発想ですね。プロジェクト名に「Sakuhin」と名付けたのには、どんな想いがあるんですか?

「MURA PAINT」には正解がないんです。プロが完璧に仕上げるものとは違い、「お客様と一緒に作り上げる、正解のない商品」。そんな想いを込めてプロジェクト名を決め、パッケージにもこっそりロゴを入れています。


なんのマークだろうと思っていました!プロジェクトのロゴだったんですね(笑)。

実はこの四角いロゴは「箱」をイメージしているんです。「これから新しいブランドや商品がどんどん詰まっていく箱」という意味を込めています。

おしゃれですね。
お客様と一緒に、というのは具体的にどう進められたんでしょうか。

SNSを通じて約20名のインフルエンサーの方々に商品を提供し、実際に試していただきました。すると、みなさん本当にバラバラな塗り方をされていて。でも、それがどれも素敵だったんです。人によってデザインが違う、これこそがSakuhinだと感じました。



「正解がない」からこそ、誰でも自分らしく挑戦できる。DIYの醍醐味ですね。
色味や名前も、これまでの珪藻土壁材とは違った雰囲気でおしゃれですよね。

ありがとうございます。色味は特にこだわっていて、上塗りだけでなく、下塗りも全て色が違うんです。上塗りを際立てる色の組み合わせにこだわりました。


名前はヘアカラーを参考にして、イメージしてもらいやすい名前にしました。実は「チョコブラック」は発売ギリギリまで名前が決まらず、私がなかばヤケクソで出した案が採用されたという、個人的にも思い入れの強い色なんです(笑)。

「チョコブラック」もしっくりくるいい名前ですね。
初心者でもコンクリート風のムラが実現できる理由

「MURA PAINT」の施工手順を教えてください。

「MURA PAINT」は下地処理・下塗り・上塗り・仕上げの4ステップで施工できます。

アクドメール(下地処理剤)を、中毛ローラーやハケを使って下地に塗ります。

24時間以上乾燥させた後、MURA PAINT下塗りを中毛ローラーやハケを使って塗ります。

3時間以上乾燥させた後、MURA PAINT上塗りをコテバケを使い、ランダムに塗り付けていきます。

MURA PAINT上塗りを塗り付け後、すぐにスムーディを使って、ランダムになでて仕上げます。24時間以上乾燥させたら完成。

下地処理・下塗り・上塗りで3回塗るんですね。どれくらいの時間がかかりますか?

乾燥含め2日間程度です。土日など、お休み期間で作業していただくイメージですね。

2日でおしゃれな壁が手に入るなら、頑張れそうです。施工のコツはありますか?

施工前に動画を見ていただくと、取り組みやすいかと思います。

「MURA PAINT」は下地処理や下塗りをハケやローラーで、そして上塗りを「コテバケ」という道具で施工できる粘度に設計しました。一般の方が難しいと感じる「左官ゴテ」を使わずに施工できるので、塗り広げるのはそこまで難しくはないです。


一般的な塗料を塗り広げるときに使うローラーやコテバケなら、塗装の延長で挑戦できそうです。 でも、コテバケで塗り付けるだけであのかっこいいムラができるんですか?

実は上塗り材の配合に秘密があります。材料の中に「特殊なプツプツした粒子」が含まれているんです。コテバケで塗るだけでもムラはできますが、最後に「スムーディ」という仕上げヘラを使っていただくと、ムラが際立ちつつ、表面は平滑に仕上がります。


「スムーディ」とは何ですか?

「スムーディ」は従来の珪藻土壁材の仕上げでも使う、平らにするためのヘラです。軽くランダムに押さえて仕上げると、コテバケで作ったムラがはっきり出てきます。


道具の組み合わせで、ムラを作りあげるんですね。

そうなんです。このあえてムラを作る技術は業界内でも注目されていて、実演販売をしていると、他のメーカーさんから「どうやって作っているんですか?」と聞かれるほどなんです。プロも驚くような技術を、初心者の方が楽しめる形に落とし込んだのが、「MURA PAINT」のすごさだと思っています。
広がりを見せる「MURA PAINT」

「MURA PAINT」発売後の反響はいかがですか?

予想外だったのが、沖縄県での需要が大きいことです。理由を調べてみると、沖縄は台風対策のために木造よりもコンクリート造の住宅が多く、その文化や街並みに「MURA PAINT」のデザインがマッチしたようです。現地のホームセンターさんで実演販売を行うなど、力も入っています。

コンクリート壁にコンクリート風の見た目が合うということですね。

そういうことですね。最近ではプロの職人さんから「MURA PAINT」について問い合わせをいただくことも増えています。この製品ならではの「やんわりとした質感」を求められることもあるんです。

職人さんが扱う本格的な仕上げとはまた違う「MURA PAINT」だからこそ出せる魅力が認められているということですね。

その通りです。プロの職人さん向けの商品もありますが、「MURA PAINT」の色味や質感は、プロの目から見ても面白い存在になっているようです。

プロも注目する「MURA PAINT」にますます興味がわきました!
コンクリート風の壁を作るなら「MURA PAINT」
脱臭効果や、結露防止、調湿効果といった珪藻土壁材の機能性とコンクリート風の見た目をDIYで実現できる「MURA PAINT」。自分で作ったムラがそのまま作品となる壁材です。
「古くなってきた家の壁を自分らしくアップデートしたい」 「新築のときとは違う、今の自分に合うインテリアを楽しみたい」そう思ったときはぜひチャレンジしてみてください。
※この記事の内容は、2026年3月時の取材を元にしています。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。








