
DIYリメイクは楽しんだもの勝ち!変化する生活に合わせて棚や家具を作り替えよう
22
2025
May
いいものマガジン編集部には、DIYが得意なつむゴさんと栗栖さんがいて、棚や家具を手作りしています。そんなDIYerは多いと思いますが、彼女たちはちょっと違います。一度作って終わりではなく、生活の変化に合わせてリメイクし、長く使い続けているというのです。
そんな彼女たちのDIY事情について、編集部員が根掘り葉掘り聞いてみました!
INDEX
栗栖さんのDIY ~子どもの成長に合わせて棚をリメイク~

まず、栗栖さんのDIYについて教えてください

以前住んでいた賃貸住宅では、ウォリストで作った棚をリビングに置いていました。それについては引越しのタイミングで処分するのではなく、新しい設置場所に移動しました。


ウォリストは、天井と床さえしっかりしていれば、どこでも設置が可能ですからね。

私もそう思っていたのですが、実は引越し先は賃貸と比べて天井が高かったんです。それで、木材のつぎ足しなどが必要になりました。自己流でやりましたが、結果うまくいきました。自己責任にはなりますが自分の欲しいものを自由に作れるのは、DIYの良いところだなと改めて思いましたね。


DIYならではですね。他にも、ありますか?


子どもが小さい頃、トミカにハマっていて、その収納棚を作りました。いずれブームは去ると思っていましたが、やはりそのときはやってきて(笑)。絵本のディスプレイ棚に作り替えました。


子どものおもちゃブーム、あるあるですね。

そうなんです。だから、トミカのときも絵本のときも「いずれは解体するだろう」と思っていて、なるべく安い材料、解体がラクな素材を選びましたね。

最初から、作り替えを想定されているなんて、すごい!

あと、レゴ作品を飾っていた棚とローテーブルもDIYで作ったのですが、このとき使っていた板は、現在職場のデスク上の棚になっているんですよ。


わぁ~めっちゃカッコイイですね!DIYの会社の広報誌に掲載されそう!

上部の棚がレゴ作品の棚板、下部の棚がローテーブルの天板部分で、そのまま使っています。うしろの穴あきボードは、トミカや絵本のときに使っていたものです。

まさにSDGsですね!

いや、ホントにすごすぎます!
つむゴさんのDIY ~変化を想定した家具リメイク~

いやいや、つむゴさんに比べたら、まだまだですよ(笑)。

つむゴさんの元の作品であるシューズストッカーもすごかったですが、それをスリムタイプにリメイクされていましたね。

最初は、引き出し式で靴がスッキリ収納できて良かったのですが、使い続けていると「ちょっと大きいかも」と思いうようになり、スリムタイプに作り替えました。

今は、タオルストッカーになっているんですけどね。


すごい!変化がすごすぎて、ついていけない(笑)。シューズストッカーからスリムタイプって、リメイクとは思えませんよ。

シューズストッカーを作ったときから、いずれリメイクするであろうことを想定していたので、棚は塗らずにマスキングテープを使用したんです。ボンドも基本使いません。ウォリストの束ねる金具を使うので。

リメイクすることを想定って、まずその発想が私にはなかったです。

このときは図面も書かずに、こうすれば斜めに靴が置けるな~とか作業しながら考えていました。


奥行きが必要なシューズストッカーは、1×4材を4枚束ねていましたが解体。スリムタイプは、手元にあった1×1材を使ってビス止めしました。

なるほど、ウォリストの束ねる金具を使っているから、ボンドも使っていないし、バラしやすいってことですね。

そうなんです。あとは強度をだすために端材で補強したり、スリムタイプをタオルストッカーとして使うときは、タオルが落ちないようにロープを足したり。自分の使いやすいように工夫できるのがDIYの醍醐味です。もちろんタオルストッカーとして使う前には、しっかりと掃除しましたけどね(笑)。
2人の共通点 ~板や端材は宝物~

お2人とも、作ったものは何度でも作り替えられると考えているわけですね。

基本的にそうです。だから作り替えたときに使わなかった材料も、どこかで出番がくるかもしれないと思って、とっておきます。


わかります!端材は絶対捨てません(笑)。

板とか端材とか、宝物です!

見ているだけで、ワクワクしてきますよね!

その感覚は面白いですね(笑)。本格DIYerのあるあるなのかも。

小さくなりすぎて、もうさすがに使えないかも…というのは「ご苦労さん」ってしますけど、30cmくらいなら置いておきます。

私はサイコロみたいになっても、子どもが工作で使うかも…と思ったら、捨てられないんですよ(笑)。

DIYをしたことある人なら、端材をとりあえず残しているとは思うんですが、それを実際に使う人と使わない人がいると思います。

わかります。とりあえず置いといて邪魔になって外に保管。雨ざらしになって最終的に薪になって終わり…っていうのが、わが家あるあるです。

うちも薪になりがちです(笑)。

なるほど、薪という選択肢はなかったです(笑)。
2人の相違点 ~解体のタイミング~

お2人の話を聞いていたら、私もDIYリメイクやってみたくなってきました。

そもそも、どのタイミングで作ったものを解体しようと思うんですか?

私は作ったものが不要になったタイミングで解体しますね。解体するってことは、スペースが空いて部屋が広くなるので、実は楽しかったりします。ちょっと寂しさもありますけど。
解体した材料は、次のタイミングまでスタンバイさせます。


私は、次に作りたいものが思い浮かんだ時点で解体しますね。すぐに作りたいから、作業も即効、取りかかります。

へ~それぞれのタイミングがあって、面白いですね。

私は完成させて満足するタイプなので、お2人のその発想が、すごく新鮮でした。
作りたいものがすぐ作れるよう道具をスタンバイ

DIYリメイクをするにあたり、材料をとっておく以外に、何か必要なことってありますか?

道具って大事だなと思います。作りたいなと思ったときにすぐ作業できるようにと思っていたら、徐々に道具が増えていった感じです。

私もそうですね。何か作りたいときに「これ、あったほうがよいかも」と思って買い足していったら、結構増えました。
何か作るときに道具が足りないと、それがハードルになったりしますし。

そうなんですよ。逆に道具があると「すぐやろう」って思えます。


特にあるといい道具ってありますか?

電動ドライバーがあるのとないのとでは、全然違うと思います。

電動ドライバーは、ビットを変えるだけでビス打ちできたり、下穴あけたりと用途が変えられて便利なんですよね。インパクトドライバーは、たくさんビス打ちするときは効率がいいですけど、結構音がすごくて。

そうそう!だから賃貸のわが家にはインパクトは合わなかったんですよね。あと、インパクトはスピードが早いんです。電動ドライバーは、速度調整が自分でできるから、扱いやすいと思います。


そうですね。他に私が持っている道具は、以下のとおりです。
- 丸のこ
- スライド丸のこ
- ジグソー
- サンダー
- 紙やすり
- さし金
- ワークベンチ
- クランプと万力


え、丸のこがあるんですか?

あると便利かなと思ったんですが、今は怖くて使っていません(笑)。使いこなせたら、便利だと思うんですけど。

スライド丸のこって何ですか?

丸のこは自分の手で操作しますが、正しく使わないとキックバックの危険性があるんですよ。スライド丸のこは、固定して使うから安全なんですよね。

長いものは切れませんが、安心感が違いますね。

丸のこが一般家庭にあるって、なかなかスゴイと思います。

確かに!私がDIYでよく使っている道具は、こんな感じですね。
- 電動ドライバー
- ノコギリ
- 垂直に切るためのガイド
- カンナ
- 紙ヤスリ
- 木屑を吸い取るための掃除機
- 塗装するなら塗料
- 床を汚さないようにシート
- マスカー


え、カンナがあるんですか?

カンナ、便利ですよ~。うちは賃貸なので、サンダーを使うのは難しいんですよ。

サンダーは音も粉塵もすごいですもんね。

サンダーはあれば便利だと思いますが、私はカンナを愛用しています。DIY好きならと、知人がわざわざ送ってくれたんです!これをかけてから手でやすりをかけると、断然早いしラクなんです。

カンナはかなり職人技が必要かと思っていました。つむゴさんが器用だからじゃないですか?

職人さんみたいに薄く削ることは難しいですが、案外一般の人でも使えると思います。

カンナも丸のこも、どっちもスゴイです(笑)。
DIYリメイクの魅力

DIYリメイクを始めたきっかけってありますか?

子どもが小さい頃、おもちゃなどを片付けるのに、よく三段カラーボックスを使っていたんですよ。便利だし安いしって買っていたら、気づいたときにはめちゃくちゃ増えていたんです。


でも子どもの成長と共に必要なくなって、最終的には処分しました。それがちょっともったいなかったなという思いが残ってしまったんです。それが、汎用性の高いもので代用するのではなく、本当に必要なものを手作りするきっかけになったと思います。

なるほど。その経験や思いが、作ること、リメイクすることへつながっていったわけですね。

それに自分で作ると愛着がわくし、長く大事に使おうと思います。自分で作っているから修理もしやすいですし。
わが家は息子の勉強机も買わなかったんですよ。私が使っていたシンプルなデスクにウォリストで棚を作って使わせていました。それも成長に合わせて変化させられるので、良かったなと思っています。

確かに…。既成の学習机ってあまり使わなかったです。

私も自分の学習机はそうだったな。処分も大変ですもんね。

私も、何か買う前に、捨てるときのことまで考えるようになりました。
今、娘の電子ピアノをスタディカウンターの上に置いているんですが、それで占領されちゃっているんですよ。でも専用の台を買っちゃうと、また処分に困ってしまうかなと思って、今DIYしようと考えているところです。

捨てるときのことまで考えて、買わずに作ろうっていう発想になっているの、すごいですね。

必要なくなったから作り替えようとか、必要なものを作ってみようとか、やり慣れているからこそですよね。


生活って変化していくじゃないですか。だから、それに合わせて作り替えていけるDIYっていいなと思います。

作り替えて失敗…ということも、DIYにはないですからね!一見失敗に見えることでも、いくらでもリカバリできますから。
DIYリメイクの広がりがサステナブルな生活につながる
生活の変化に合わせて自由に変えられるDIYリメイク。つむゴさんと栗栖さんの話を聞いていて、その魅力がよく伝わりました。
「DIYに失敗はない」という力強い言葉とともに、ぜひ多くの方にDIYを楽しんでもらいたいと、さらに感じました。
特にDIYリメイクは、物を捨てずに長く使うという今のサステナブルな時代にあった考え方です。DIYリメイクがもっと広がっていくことを願っています。
※この記事の内容は、2025年4月11日の取材を元にしています。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。