マニアックDIY
ゴム製品は見た目は一緒でもそれぞれに個性があるんです

「ゴム製品ってほとんど同じ?」見た目は一緒でもそれぞれに個性があるんです!

19

2019

Nov

みなさんは、ゴム製品と聞いて何を思い浮かべますか? 「いろいろあるみたいだけど、基本黒くて平べったいもの。形や厚みが違うだけで、どれもあまり差はないんじゃないの…」な~んて思っていませんか?

ゴムといっても大きく2種類あり、用途に合わせてさまざまな特徴をもたせてあるそうなんです。だから、実は個性的な一面もあるのだとか! 個性を知っておけば、最適なゴム製品を選ぶこともできそうです。

そこで今回は、ゴムについては素人の編集部員坂田が、編集長の鈴木からレクチャーしてもらいました!

こんなところにも!?身近なところでも使われているゴム製品

機械の後ろに貼る当たり止めや滑り止めのゴム・ぶつかった衝撃などを抑える円柱状のゴムを握っているところ・足腰の疲れ軽減のためのゴムマット
坂田
坂田

ゴムってそもそも、どんな場面で使われているんでしょう?

鈴木
鈴木

よくあるのが工事現場などで使われる「養生・緩衝用」、電気製品や自動車部品などに使われているのは「工業用」です。あと、ポットや食洗器などの電化製品のパッキンなど「食品・医療用」として使われるなど、さまざまな用途で使われています。

坂田
坂田

なるほど、そういわれれば思い当たるものも。でも、用途はいろいろでも、大きさや形が違うだけのようにも思うのですが…。

鈴木
鈴木

とんでもない! まずは大きく分けて、「合成ゴム板」と「天然ゴム板」があります。
合成ゴム板は、その名のとおり合成ゴム素材から作られたもの。
でも天然ゴム板は、天然素材100%ではなく、天然ゴムとSBR(スチレン・ブタジエンゴム)を主成分としたゴムのことを指します。

天然ゴム板と合成ゴム板、それぞれの特徴と使用例

坂田
坂田

合成と天然の2種類があるということは、それぞれ性質が違うということでしょうか?

鈴木
鈴木

そうです。天然、合成、それぞれ、素材の配合などでさらに数多くの種類に分かれます。種類をすべてご紹介するのは難しいので、和気産業で扱っている一般的なものを3つずつあげてみますね。

天然系ゴム板

天然系ゴム(NR)

適度な強度・伸びがあり、一般用途に適しています。
使用例:在庫保管用のクッション材

アメ天然系ゴム

天然系ゴムより柔らかく、伸び率が良いのが特徴。
使用例:ゴムバンド

耐摩耗ゴム

天然系ゴムより、耐摩耗性をアップ。耐低温性にも優れています。
使用例:コンベアーのスカートゴム、ホッパーの内張り用緩衝材

合成ゴム板

ニトリルゴム(NBR)

耐油性に優れている。
使用例:建機向けの緩衝材、シール材、トランス内部のシール材

エチレンプロピレンゴム(EPDM)

耐薬品性、耐候性、耐熱性に優れている。屋外使用に適しており、色移りもしにくい。
使用例:ソーラーパネル用の緩衝材、建機関係部材

クロロプレンゴム(CR)

一般的な耐候性を優するゴム、耐油性もNBRには劣るが優し、耐熱、耐油、耐熱性もEPDMより劣るが優する。
使用例:電気部品のパッキン材

坂田
坂田

なるほど。見た目は同じように見えても、それぞれ個性があるってことですね。

ゴム製品を選ぶときは、何をチェックすればいい?

ゴム製品を両手に持ち見ながら話す鈴木
坂田
坂田

そんなにあるなら、今度は選ぶときに悩みそうですね。

鈴木
鈴木

一般の方はそうかもしれませんね。そんなときは「硬度」「耐熱性」「対候性」「色移行」の4つの特徴の違いから選ぶといいと思います。

坂田
坂田

硬度っていうと、硬さですよね?

鈴木
鈴木

使う用途によって硬さを選んでもらったらいいと思います。硬度は「0°~90°」に分類され、数字が大きいほど硬くなります。JIS規格で決められたゴム硬度計で測っているんですよ。

坂田
坂田

硬さは分かりやすいかも。耐熱性は温度ってことですよね?

鈴木
鈴木

はい。ゴムがどの程度の温度に耐えられるかを測る指標です。硬さ変化・引張強さ変化率・伸び変化率を「+5」「-10」などの数字で表します。たとえば70℃の温度で70時間など一定条件のもと、それぞれの変化や変化率を測ったものです。

坂田
坂田

対候性は、屋外で使えるかどうかですか?

鈴木
鈴木

その通り。屋外での使用に耐えられるかどうかを測る指標です。耐オゾン性のテストを行い、割れなどが発生しないかチェックされています。耐候性にもっともすぐれているのは「EPDM(エチレンプロピレンゴム)系ゴム板」ですね。

坂田
坂田

色移りは確かに気になりますね。

鈴木
鈴木

長時間使用すると、接触していた物や場所に色移りすることがありますからね。これはゴム製品を作るときに使用する添加物(老化防止剤・加硫促進剤など)が影響しています。そのため、老化防止剤を使用しない「EPDM系ゴム板」「KANKYOゴム板」を選ぶと、色移行が比較的少ないですよ。

坂田
坂田

なるほど! これを知っていると選びやすそうですね。

ゴム製品進化系?これもゴム製品です!

鈴木
鈴木

ところで、ウレタンとかシリコーンとか聞いたことありますか?

坂田
坂田

はい。言葉は聞いたことあります。ゴムなんですか?

鈴木
鈴木

はい。ウレタンゴム板、シリコーンゴム板、フッ素ゴム板というのも、ちょっと特殊ではありますが、ゴム製品なんです。

ウレタンゴム板

ウレタンを使ったゴムを「ウレタンゴム板」といいます。工場で使うローラーや耐圧用パッキンなどに使用されます。反発弾性がよく、耐摩耗性・耐油性・耐候性に優れた材質です。

シリコーンゴム板

電気機器や調理器具などに使用されています。食品用のパッキンなどにもよく使われます。基本的には乳白色・半透明なので色違いのものも作りやすいという特徴があります。耐熱性・耐寒性・絶縁性に優れた材質です。

フッ素ゴム板

他の合成ゴムよりも高機能な性質を有するゴムです。自動車や船舶・航空機などでも使用されています。耐熱性・高温での耐油性・耐薬品性に優れた材質です。

地味に見えて個性的?ゴム製品にも注目してね!

ゴム製品を前に並べて話す鈴木

ゴム製品って、進化系も含めてたくさんあることがわかりました。一見すると、「どれも同じじゃない?」って思われそうですが、実はそれぞれ個性をもっているなんて、ちょっと驚きました。

これからはゴム製品を見かけたら、地味な見かけにだまされず、彼らの個性の違いをチェックしてみたいと思います。みなさんもぜひ、「ゴム製品」にも注目してみてくださいね!

※この記事の内容は、2017年2月時の取材を元にしています。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。

2019.11.19
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